4象現のマトリクス、アンゾフのマトリクス
市場と製品、既存と新規という全4区分に分けてリストを作成し、それぞれの成長戦略オプションを作り出すことを目的として作られたのが、アンゾフのマトリクスです。
こちらは経営学者のH・I・アンゾフ氏によって唱えられた考え方で、事業拡大をする為に、抜本的な見直しをすると言う時など、活用されるマトリクスになります。
リストを作成する際、縦軸に市場軸、横軸に製品軸を作り、それぞれ既存市場と新規市場、既存製品と新規製品という形に分けて、リストを作成します。
第一から第二象限までに分類され、それぞれ重なりリストが重なり合う部分に、象限の名前がつけられているのです。
既存市場と既存製品が交わる部分は、第一象限と呼ばれるゾーンで、市場浸透と呼ばれます。
こちらは既に市場に出回っている商品のことで、既存製品をいかに工夫させて売り上げアップするのかの方法を考えていくことが、成長に繋がるでしょう。
既存市場と新規製品の重なり合うのが、第二象限と呼ばれるゾーンで、新製品開発という部分になります。
既に市場そのものは目新しくないものの、そこに新規参入をする為にはどうすれば良いのか、新規参入をして成功をする為に考えるべきポイントを考える必要があるのです。
新規市場で既存商品を売り出すという場合は、第三象限の新市場開拓と言うゾーンになります。
今まで商品そのものは販売されていた物の、新規市場で既存商品を展開するとなった時に何が必要なのか、各種経営戦略を立てる必要があるでしょう。
そして、新規市場で新規商品を売り出すとなった時は、第四象限、多角化というゾーンが当てはまります。
こちらは何もかもが初めて、そもそもどの様にして商品を宣伝していくか、どの様な人に需要があるのかなど、1から市場開拓、プランニングを立てていく必要があるでしょう。
このように、それぞれの市場と商品の状態に合わせて、各種マーケティングを考え、ゾーンに合わせた戦略を練ることが大切です。
現状手を出そうとしているビジネスがどのゾーンに入るのかを把握する事こそ、ビジネスを成功させるためにまず必要となるポイントと言えるでしょう。
戦略オプションを考える際の要となる考え方
アンゾフのマトリクスは、現状展開していくビジネスがどの部分に分類されるのか、客観的に判断できる1つの方法として知られています。
現状を把握できないのでは、各種戦略を練ることも出来ませんので、経営戦略オプションを練るときなどにおいて、アンゾフのマトリクスは正に重要なポイントになると言えるでしょう。
商品に限らずに、会社の方針を決める際などにも、非常に重宝するタイプの考え方です。